病院紹介

60歳以上の患者で、全体の91%を占めており、70歳代で29%、80歳代で37%となっている。
10歳代、20歳代では、骨折や感染症が多く、30歳代・40歳代では産婦人科系疾患や尿路疾患などが多い。
50歳代からは虚血性心疾患、糖尿病などの生活習慣病、骨粗鬆症による骨折が多くなり、60歳代では腎不全が、70歳代では肺炎が多い。
80歳代では、肺炎や心不全と並び、骨粗鬆症に伴う大腿骨近位部骨折が多い。また、がん患者も他の年齢層に比べて多い。

初発例では、乳癌が14症例と最も多く、ついで大腸癌10症例であった。一方、再発例では、大腸癌が121症例となっており、ついで肝癌23症例であった。なお、基幹病院で手術を施行し、化学療法を当院で継続する症例も徐々に増えている。

中等症例では平均年齢85歳であり、平均在院日数は約29日であった。平均年齢は軽症を除くといずれも80歳以上となっており高齢者の重症肺炎は増加傾向にある。

脳梗塞では、約64%が発症日から３日以内に治療を開始している。脳梗塞治療では、迅速に治療を行うことがその後の患者のADL（日常生活動作）に大きな影響を与える。また、リハビリテーションは、脳梗塞の合併症及び後遺症を防ぐために非常に重要である。急性期医療の一部を担う当院では、脳梗塞急性期の内科的治療後に、回復期リハビリテーション病棟にて、ADLの改善を図っている。また、維持期の管理を担う介護施設・療養型病院と地域連携診療計画書を使って連携し、総合的な治療管理を行っている。

当院では、入院契機の原疾患と合わせて適切な治療を提供するために、血液検査等による診断が明確な場合のみ選択している。
肺炎や腎盂腎炎、胆道系感染症等の重症感染症から敗血症に至り、播種性血管内凝固症候群を発症するケースがある。また、入院当初から敗血症、播種性血管内凝固症候群を発症するケースもあり、在院日数が長期化することもある。